「プロ野球でわかるはじめての統計学」を読んだ感想&紹介とセイバーメトリクスには統計学が必須な理由

ガジェット系・レビュー

 

どうも野球好きのためのフォーラムサイトgeek894.com管理人の894です。

今回は、「野球データの勉強をしてみたいけどそもそも統計学が全くわからない」という人にぴったりな本「プロ野球でわかる!はじめての統計学」という本を紹介してみます。

正直、もっと早くこの本が出ていればわけのわからない統計学の本を読まなくて済んだのに…と思ってしまいました(笑)

 

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プロ野球でわかる!はじめての統計学

今回紹介する「プロ野球でわかる!はじめての統計学」は、これから統計学を本格的に学び始めようという人に向けて、プロ野球のデータを例にとってわかりやすく解説されている本です。

ほとんど統計学の教科書や参考書といっても問題ない充実度です。

ちなみに、この本の著者は「セイバーメトリクス・リポート」で有名な株式会社DELTAのアナリストの一人である佐藤文彦氏とその代表取締役岡田友輔氏であることも付け加えておきます。

 

 

この本の特徴

この本は、野球のデータを学ぶ本ではなく、「統計学」の基本について勉強するための入門書です。

実際この手の本の多くが、「セイバーメトリクスの表面だけを語っている」ものだったり、「そもそも統計学という背景があることを無視している」本が多いように感じていました。

それはそれで初めてデータに触れる野球ファンにとっては素晴らしい入門書となりうるのですが、「野球についてより深く知るためにセイバーメトリクスを学びたいけど、そもそも統計学の知識が全くない」という層にとっては不十分です。

その点で、この本は「統計学を学ぶこと」をメインとしながらも実際に「野球のデータ」に触れながら学んでいくことができるので、野球ファンにとってまさに一石二鳥な本だといえます。

裏表紙を見てもらえばわかるように、かなり本格的な統計学の入門書です。

(入門書なのに本格的という言い方は変かもしれないけど(笑))

この本が一冊あれば、少なくとも統計学の入門書を買う必要はなくなるだけでなく、野球への理解も高まること間違いなしです。

この本の内容を理解し終えたら「メジャーリーグの数理科学上・中・下(中は手に入らないけど)」を読んでもいいでしょうし、そのままデルタの「セイバーメトリクス・リポート」を買っても「内容がまったくわからなかった」と後悔することはないはずです。

 

この本を読んで欲しい人

  • これから統計学を学ぶ野球好きの大学生
  • セイバーメトリクスを本格的に使いこなしたい人
  • 昔統計学をやっていたけどもう一度学び直したい人

私が個人的にこの本を一番読んで欲しいと思う人は、これから統計学を学んでいく野球好きの学生です。

後で詳しく書きますが、文系の学生にとって統計学はなんだか数学っぽくてとっつきにくい学問なのです…。

しかし、自分の好きな分野の話であれば勉強もやりやすくなりますよね。

ゲーム感覚で学んでいける進研ゼミのようなものでしょうか(笑)

統計学の勉強を始めようと思っている(はじめなきゃならない)人達にとって心強い味方になってくれる一冊だと思います。(特に野球ファン)

 

セイバーメトリクスを学ぶのに統計学が必要なワケ

セイバーメトリクスのバックグラウンドには「統計学の存在」があります。

当然、統計学を十分に理解していなくても既に用意されている指標の計算方法を使えばExcelなどで簡単に選手の成績を分析することはできます。

しかし、セイバーメトリクスとは単に指標で選手を評価することではありません。

セイバーメトリクスで重要なのは、「統計データを用いて選手を分析すること(仮に第一段階とします)」よりも「そこで得られたデータを元に戦略や選手の評価を考えること(第二段階)」にあります。

先日紹介した「OPS」を例にとると、「OPSの高い選手をどの位置に置くのがチームにとってベストなのか」を考えるまでがセイバーメトリクスの考え方ではないでしょうか。

こんなことをするには、例えば自分たちで「各選手の打順ごとの得点数」というデータをとって(第一段階)そのデータをもとにした打順を組んだときの得点力を予測して(第二段階)、そこでまた得られたデータから打順を組み直して…といった作業をするわけです。

(もちろん仮定の話です(笑))

実際、この第一段階までの作業をするだけでも「データの正しい取り方」の知識が必要ですし、第二段階では「仮説を検証していく方法」について知っておく必要があります。

もっというと、「仮説を立てるための知識」そのものが統計学の領域でもあります。

もしかしたら普段何気なくやっているという方もいらっしゃるかもしれませんね。

難しく感じるかもしれませんが、つまりは「セイバーメトリクスのそもそもの考え方は統計学に基づいている」ということです。

ようは統計学なんて私たちにとって既に身近なものになっているということです(笑)

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野球データが統計学を学ぶのに適していると思う理由

野球は数あるスポーツの中でも統計データとの相性がいいと言われています。

そのため野球のデータを用いて統計学を学んでいくことはとてもお勧めな方法です。

私が野球データが統計学を学ぶのに適していると思う主な理由は以下の2点です。

 

野球のデータは標本が多いこと

まずはじめに、野球のデータは標本(サンプル)が多く存在するデータであるということがあります。

野球における統計データ利用は、少なくとも1936年には始まっています。

打率や防御率といった今でも広く利用されている指標は当時のデータも残っています。

年度別成績 1936年 秋
日本野球機構(NPB)オフィシャルサイト。プロ野球12球団の試合日程・結果や予告先発、ドラフト会議をはじめ、事業・振興に関する情報を掲載。また、オールスター・ゲームや日本シリーズなど主催試合のチケット情報もご覧いただけます。

もっと古いところで言えばメジャーリーグでは1876年のデータまで残っています(笑)

1876 Major League Baseball Season Summary | Baseball-Reference.com
1876 MLB Standings, Team and Player Statistics, Leaderboards, Award Winners, Trades, Minor Leagues, Fielding, Batting, Pitching, New Debuts

それだけ古くから様々なデータをとってきたわけなので、かなり多くのデータが数え切れない程存在します。

統計学では、データの検証に使用する母集団の標本が多ければ多いほど信頼性が高いとされています。

その意味で、野球のデータを用いながら統計学の勉強をしていくことは非常にいい勉強法と言えるでしょう。

「母集団」とはとあるデータの塊のことをいい、「標本(サンプル)」は、その母集団の中の一つのデータのことです。これを野球に例えると、「巨人選手の打率」が母集団で、「坂本勇人の打率」が標本の1つになります。

 

統計データの凡例として使いやすいこと

この本でも取り上げられていますが、例えば「母集団Aと母集団Bの相関関係の調べ方」と言われてもピンと来ないものが「盗塁の数とチームの勝利の関連性を調べる方法」と具体的な例を示せばわかりやすくなりませんか?

このように野球は、統計学を学ぶ際の凡例として非常に扱いやすいという特徴があります。

そのおかげでセイバーメトリクスという考え方が発展したといっても過言ではありません。

単純に「分散分析」だとか「信頼区間」だとかいわれてもよくわからないものが、ひとつひとつを野球に例えて考えることでかなりわかりやすくなります。

一見わかりにくいことも野球という好きなことに置き換えればわかりやすくなるという意味でも、野球を使って統計学を学ぶことの意義があると思います。

 

私が統計学を学んできた経験から少し…

私自身も大学で統計学を学んできた一人です。

数学が苦手だから文系に行ったという典型的な文系学生の私は、ついうっかり数学系の研究室に入ってしまい、研究内容も数学的な内容である必要がありました。

そこで私が逃げ道に思いついたのは統計学を利用してスポーツの研究をするというこれまたありきたりな話だったのですが、実際に統計学を勉強し始めるとすごくおもしろい学問であることに気づきました。

数学者に言わせれば「統計学なんてご都合主義のガバガバ学問」かもしれませんが、実際一番現実的な数学利用ではないかと私自身は考えています。

 

ただし、私が学んできた統計学の入門書はどれも堅苦しい数学書かぶれのものばかりでした。

数式の意味を理解したり数学的なことばの意味に気を取られたりすることも多くなって、統計学を勉強しているのが苦痛になる時期もありました(笑)

(その分数学的な部分からも統計学を学ぶことができたのでよかったとは思っている)

結局、私がどうやって統計学の勉強を乗り切ったのかというと、「自分の好きな分野について研究する」という目標を達成するためというところが大きかったです。

最終的には野球ではなく、中高でやってきたバレーボールについての研究をしましたが、これが本当に楽しくてこのまま研究者になりたいとさえ思いました(笑)

これが結局「セイバーメトリクスを学んで自分なりの分析をやりたい」と思っている人にも通じるんじゃないかと思っていて、野球のデータを利用することで統計学を学ぶモチベーションに繋がるような気がします。

 

最後に

ただの本の紹介にするつもりが思いの外熱く語ってしまいました(笑)

この「プロ野球でわかる!はじめての統計学」を読んでいけば、統計学についてかなり理解できるようになると思います。

私自身もこの本を読んでみて、改めて統計学についての理解を深めることができました。

このサイトに訪れてくださる野球好きの皆様が統計学を学ぶなら、間違いなくこの本が一番おすすめです(笑)

 

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